2006年03月07日

4基地返還ってことは…

ニュースでは4基地返還を取り上げている。私は正直切ない。
キャンプキンザー。浦添にある牧港補給基地。ここも返還されることになった。一部残るそうだが、海岸線はきっと変わっていくだろう。

復帰以降、沖縄は急激な時代変貌を遂げた。
特に那覇から読谷にいたる海岸線には昔の面影はほとんどないと言っても過言ではないだろう。
人工のビーチはそれなりに素敵だけれども、自然との対話をするにはあまりにも壁が大きすぎる。
天然の浜が与えてくれるやすらぎを知っている人は、人工のビーチに満足をすることはないだろう。
陸と海との境界線は神様が与えてくれるもの。
陰と陽との境界線を意識する大切さを知っている人ならわかるでしょう?
基地が返還されることは大切だけれど、それよりもその裏にあるビーチが沖縄の人に埋め立てられるほうが私は悲しい。
大切なものってなんだろう。
10年前から私は何度もこの浜に通っていた。ここは根っことつながっている場所だから。穏やかな時間が流れる海岸線は少なくなった。
那覇に転勤になったら、しばらく行っていなかった私の大好きなあの場所へ行ってみようとおもう。
私に時代を止める力はないけれど、私にとって大切な場所。最期がもし訪れるならば、この目に焼き付けておきたい。
失ったものは二度と戻らないって知ったから。

与那国の浜に座って夕日を眺めると、つらいことも悲しいことも流されて、やさしい気持ちになれる。
それは天然の浜の力。地面に足をつけて感じるから。人工の浜では、根を感じることはできない。ルートにアクセスすることができないから、因縁とか前世とか未来とか先祖とアクセスができない。
だから、なんで苦しいのかさえわからず、苦しみのら旋階段を迷ってばかり。
点しかみえないから、ずっと点を見つめているばかり。点と点をつなげはいいのに、それがわからず点ばかりを見つめている。点と点をつなぐことが人生。
点と点をつなぐためには、線を描く視線が必要だったりするのかもしれない。
それには、そういう感覚を感じる場所が必要だったりする。
海にいけばいやされる。でも、本当は海と陸が交わる場所に大切なものがあるのだと思う。
海と陸がセックスをする場所にたくさんの宝物があふれている。
空と大地がセックスする場所にも宝物が宿る。山がそういう場所なんだと思う。
五感をフルにつかって、感じる場所がある。
そんな場所は以外と少ない。目を閉じて感じてみよう。大切な場所で。


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Posted by ナオミ・キャンベル(缶) at 00:00│Comments(3)沖縄ノコト
この記事へのコメント
ナオミさん

おはようございます。今、那覇ですかー?

キャンプキンザーの返還に関しては私も全く同意見です。
友人に連れられて基地の中へ行き、休憩に海岸線に立ち寄りました。
その海岸線を目にしたとき、ハッとしました。

那覇、浦添エリアで戦後手つかずで海岸線を残している場所は
他に無いです。だから、私も複雑な社会情勢うんたらかんたらの前に
誰もあそこを壊さないで・・・そう思うばかりです。

残念なことに、今その友人はカリフォルニアに転勤中で
行けないんですよ。
もしも基地内の海岸線へ行く機会があったら誘って下さいね。
私も目に焼きつけておきたいです。
どこまでも歩いて行けそうなあの浜へ・・・・ね。
Posted by えつぷ〜 at 2006年03月07日 09:01
えつぷーさん
与那国に帰ってきましたー!
キンザー内にも浜があるんですね〜!嘉手納マリーナも綺麗な天然のビーチですよね!
私は中に入ったことはなく、金網のそばの畦道をすり抜けて、キンザーの裏に出ていました。
小さいのですが、天然の浜があるんですよ〜。近くの方が夕方になると、潜り漁をしていて伊勢エビとかを取っていたこともありました。
座礁船があって、そこに沈む夕陽が少し物悲しく、とても綺麗でした。
那覇空港から読谷海岸までを一望できるのですが、そこからみる西海岸は人工ビーチとテトラポットで覆い尽くされ、夕暮れと同時に輝く北谷のネオンを見て帰っていました。
ガイド時代、平和コースをまわると不思議とここへ来たくなってしまったんですよね。
基地を案内する時、ハンビー飛行場が返還されて、経済的にも成功しているという話をしていたのですが、その時、頭をよぎるのは浦添の浜でした。
矛盾と隣り合わせで心がもやもやしたんですよね。
基地の裏にある小さな浜が教えてくれることは、たくさんありました。
えつぷーさんや私だけではないのかもしれないですね〜。
きっと同じ考えの人がもっといるのかも。
基地の中ではないのですが、そちらでよかったら一緒に行きましょうね〜!
Posted by ナオミ・キャンベル缶 at 2006年03月13日 12:00
 
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